僕が事業に失敗して苦しんでいた時、一番いけなかったと思うのが、「ない」ことばかり考えていたことだ。
お金が無い、仕事が無い、収入が無い、生活が苦しい、住む場所が無い、銀行に返済するためのお金がない、助けてくれる人なんかいない、もう絶望的だ。
こんなふうに、僕は「ない」こと (つまり自分が持っていないもの、不足していること、あるいはそれに起因する困っていること) ばかり考えて、悲観に暮れていた。
そして、暗い気持ちになっていた。
「もう、死んでもいいな」
本気でそう思っていた。
なぜ「ない」ことを考えるとよくないのか?
僕がおすすめする2冊の本 - 『ザ・シークレット』ロンダ・バーン(著) のページで紹介した本に書いてある通り、僕たちは自分たちが考えていることを人生に引き寄せる。
お金持ちになった気分でいるとお金を、いい車に乗っていることを考えるといい車を、理想的な恋人と一緒にいるところを想像していると理想的な恋人を引き寄せる。
それと同様に、「ない」ことを考えていると本当に「ない」ことを引き寄せてしまうのだ。お金がなくて自分は不幸だということを考えていると、お金がなくて不幸だという状態を自分に引き寄せてしまう。
もし、このブログを読んでいる君が、(あのころの僕ほどでないにしても) なんとなく生き難さを感じているのなら、自分がいま「ない」ことばかり考えていないか、振り返ってみよう。
- お金がない
- 仕事が無い
- 車が欲しいのに買えない
- 恋人がいない
- 新しくてきれいな家に住みたいのに住めない
- 子供がわがままばかりでいうことを聞かない
- 昇進も昇給も期待できない
- 人生がつまらなくて楽しみがない
そんなことを考えていないだろうか?
よいことを引き寄せるための考え方
「自分には十分なお金がある」とか「自分は幸せだ」と思っていれば、十分なお金が入ってきて、幸せだという状態を引き寄せることができるようになる。
毎日、できれば暇さえあればいつも、「自分は豊かだ」「自分には十分なお金がある」「自分は満たされている」「自分は幸せだ」とつぶやきながら (もちろん、心の中でつぶやくんでもいい)、自分に与えられた豊かさを感じとろう。
もし君が、「自分にはお金がない、本当にない、だから『自分には十分なお金がある』とか『自分は幸せだ』とか、そんなことは到底思えない」と、思っているなら、本当に「ない」のかじっくり考えてみるべきだ。
「ない」ことばかり考えているとわからなくなってしまうが、「ない」と思っていても、視線を変えれば案外たくさんあったりする。
「お金がない」と思っているとしても、今日ごはんを食べるだけのお金はあったはずだ。このブログを読むための通信費もあったはずだ。きょう身にまとっている洋服を手に入れるためのお金もあったはずだ。ギリギリでカツカツかもしれないけれど、あるにはあったはずだ。
(※命をつないでいくための最低限のお金がすらない人は、すぐに市役所に行って生活保護の受給申請をしよう。)
「そんなわずかなお金は、お金があるうちに入らない」と思うかもしれないが、実際にはあるものだ。
「いまの状態でも、自分には十分にある」と思えるようになれるよう、頑張ろう。
物質的な豊かさは君が本当に求めているものか?
ところで、ここで一つ、君たちに重要な問いかけをしたい。
君がいま「ない」と感じているモノが実際手に入ったら、君は幸せなのだろうか?
君がいま「ない」と感じているモノを手に入れて、君が望んでいる幸せは手に入るのか?
この問いは、君が限りない豊かさと幸せを手に入れるために必要だから、少し付き合ってほしい。
「欲しいものが手に入ったら、幸せになるのに決まっているだろう!」と思うなら要注意だ。
「ない」という錯覚に陥る罠
次に書くことは、誰もが一度は経験したことがあるかと思う。
あるものが欲しくて手に入れたら、その時は嬉しくて幸せだったけれど、すぐに別のモノが欲しくなった。
こういう状態では、常に「ない」を感じることになる。
せっかく欲しいものを手に入れたのに、すぐに自分が持っていない別のモノに意識が集中してしまうので、結果として、いつまでも「ない」という感覚から抜け出せなくなってしまうからだ。
いずれきちんと記事を書こうと思うが、このような状態に陥らないようにするために、次の事を忘れないようにしよう。
(1) 条件付きの幸せは、本当の幸せではない。
(2) 物質的な豊かさと幸せは関係がない
(1) の条件付きの幸せというのは、たとえば「○○だから幸せ」というように、幸せに条件をつけたもののことである。
- お金があるから幸せ
- かっこいい車に乗っているから幸せ
- 恋人がいるから幸せ
これらは、すべて条件付きの幸せの例である。
このような条件付きの幸せは、本当の幸せをもたらしてくれない。
(2) の「 物質的な豊かさと幸せは関係がない」にも関係するが、幸せは自分が幸せだと思ったら幸せなのであって、「○○があるから幸せ」という性質のものではない。
たとえお金が無くても、いい車に乗っていなくても、恋人がいなくても、自分が幸せと思えば幸せなのであって、それらがあるとかないとかいうのは関係ない。
だから、「○○がないからみじめで不幸だ」と考えるのはやめよう。
「○○がないからみじめで不幸だ」と考えている限り、君は「ない」という感覚 (これは錯覚だけれど) の無限ループに陥ってしまう。
最後に
僕は「ない」ものばかり見つめてきた。だから「ない」ことばかり引き寄せてきてしまった。
僕は、お金がないと思っていた。(本当は洋服を着て、温かい布団の中で寝て、最低限の物を食べるためのお金はあったのに)。
僕は、自分のことを気にかけてくれる人はもう誰もいないと思っていた。(本当は僕の事を絶えず心配してくれる両親がいるのに)。
僕は、自分には能力も才能もないと思っていた。(人から抜きんでた才覚はないけれど、人並みに読むことも書くことはできるのに)。
僕はこれまで自分が手に入れてきたものや、周りにあるものに気付かず、「ない」と思ってきた。そして、それらが「ない」から、自分は恵まれない不幸な人間だと思っていた。
これは、完全に誤った認識だ。
幸せは「ある」も「ない」も関係ない。
幸せだと思うから幸せなのであって、決して「○○が手に入れば幸せ」といった性質のものではない。
僕は、そのことを直感で理解してから、「○○なら幸せなのに」という考えをやめた。
そのかわり、ただ単に「僕はすでに幸せだ」と思うようにした。
このブログで何度も紹介している「引き寄せの法則」では、「幸せな気分」を感じていると、いいことをどんどん引き寄せる。
そしてさらに良い気分になって、さらに良いことを引き寄せる。
僕の人生が好転し始めたのは、いつも「ある」「すでに持っている」ということを感じつつ、無条件の幸せを感じるようにしたからだと確信している。